お役立ちQ&A
コロナ融資後の企業の対応について
経営
Q:コロナ融資(ゼロゼロ融資)後の今後の企業の対応について教えて下さい。
A:まず、今後の資金繰り計画を立てましょう。
1.コロナ融資返済開始
民間金融機関のコロナ融資の返済開始時期がピークを迎えています。
円安、物価の高騰、人件費アップ等で今まで以上に経営状況が厳しくなっている中小企業も多くなってきている中、コロナ融資の返済開始でさらに経営が圧迫されています。
2.資金繰り計画の策定
現状の借入金残高、返済額を確認し、資金繰り計画を作成しましょう。
現時点で収益が改善する見込みがない場合には「コロナ借換保証制度」を活用しましょう。
3.コロナ借換保証制度の活用
コロナ借換保証制度とは、積み上がった債務の返済負担軽減と新たな資金需要にも対応するために創設された制度です。
概要は以下の通りです。
【制度概要】
□ 保証限度額:(民間ゼロゼロ融資の上限額6千万円を上回る)1億円(100%保証の融資は100%保証で借り換え可能)
□ 保証期間等:10年以内(据置期間5年以内)
□ 保証料率:0.2%等(補助前は0.85%等)
□ 下記①~④のいずれかに該当すること。また、金融機関による伴走支援と経営行動計画書の作成が必要。
① セーフティネット4号の認定(売上高が20%以上減少していること。最近1ヶ月間(実績)とその後2ヶ月間(見込み)と前年同期の比較)
② セーフティネット5号の認定(指定業種であり、売上高が5%以上減少していること。最近3ヶ月間(実績)と前年同期の比較)
※①②について、コロナの影響を受けた方は前年同期ではなくコロナの影響を受ける前との比較でも可。
③ 売上高が5%以上減少していること(最近1ヶ月間(実績)と前年同月の比較)
④ 売上高総利益率/営業利益率が5%以上減少していること(③の方法による比較に加え、直近2年分の決算書比較でも可)
4.収益力改善・事業再生等支援制度の活用
今後の経営改善計画を策定する場合の支援策を活用しましょう。
認定経営革新支援機関(金融機関、税理士等)による改善計画策定、計画実行までのフォローアップや助言等の伴走支援制度があります。伴走支援を実施した場合には、計画策定支援費用が補助されます。
補助率は以下の通り。
経営改善計画の内容は、現状把握と課題点抽出、ビジネス俯瞰図、アクションプラン、PL・C/F・B/Sの各数値計画です。詳細は、中小企業庁のHP等をご覧下さい。
<詳細はこちら(PDF)をご確認ください> ※新しいウィンドウで開きます。
令和6年5月
税理士法人石井会計